現代ならではの理由で精神科の需要が高まっている
ストレス社会といわれる現代において、うつ病患者は増える一方です。
また若年層のうつ病患者が増加傾向にあり、
そのうえ高齢化が進み認知症の老人も増加しているため、精神科医療はますます必要とされている分野です。
精神科と心療内科の違い
現状としては明らかな線引きができていないのが現状で、どちらも似たような疾患を扱っています。
しかし名前が違う通り、本来は扱う疾患には大きく違いがあるのです。
精神科は精神疾患を専門に扱う診療科です。
精神疾患とは心の病気で、不安・抑うつ、幻覚・幻聴、妄想、不眠、イライラ、パニックなどのことをいいます。
心療内科とは主に心身症を扱う診療科です
心の病気が原因で身体に症状が出ている場合は心療内科の領域になります。
ストレスが原因で生じた疾患を扱うのが心療内科です。
心療内科はその名の通り「内科」に近い診療科になります。
実際にどのような患者が精神科を必要としている?
精神科を受診する・通院する・入院する患者さんは、うつ病、不安障害、統合失調症などの方がほとんどです。
精神科の外来に初診で来られる方は急性期の方が多く、家族に付き添われて来院することが多いです。
また何か事件を起こし警察に付き添われてくる方もいます。
最近では認知症の方も多く受診するようになり、決して特殊な診療科ではありません。
昔に比べればぐっと身近なものになっています。
また入院患者さんは極度の落ち込みや自殺企図、睡眠障害や摂食障害などの症状がある方や、
幻覚・妄想・無為自閉などがあり自宅での日常生活が困難な方々です。
精神科の主な治療は投薬治療ですが、急性期はとくに薬剤の微調整が必要になるので入院が必要になります。
精神科の看護師バイト。選ぶ病院でこんなに違う
精神科のクリニック(日勤バイト)
報酬 | 時給1500円~ |
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特徴 | 主に外来診療の介助です。クリニックだとそれほど重症の患者さんはいないでしょう。 病状が安定した方が継続的に通院していますが、なかには急に症状が憎悪する方もいるので楽観はできません。 しかし他の診療科のような医療行為はほとんどないのが現状です。 |
精神科病院の救急外来(夜勤単発バイト)
報酬 | 20000円~30000円/回 |
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特徴 | 急患対応がメインとなりますので特に夜間は超急性期の患者さんが運ばれてきたりもします。 何かしらの事件を起こした犯人もその必要があれば警察に付き添われて来院しますし、 暴言・暴力は日常茶飯事なので腕力がある男性看護師は重宝されます。また精神科は2交代の職場が多いので夜勤バイトは 救急外来でも病棟でも、夕方から翌朝までの勤務が多いでしょう。 |
精神科病棟での夜勤バイト
急性期か慢性期かによってケアのポイントや観察項目が異なるので、
若干業務内容に差異はあるものの基本的に精神科の患者さんは夜間はしっかり寝てもらう(休息をとる)ことが重要です。
なのでほとんどの場合、就寝前に安定剤や睡眠導入剤などの薬を内服しています。
休まれている場合は夜間はできる限り起こさないように注意します。
寝られない場合には寝られるような援助が必要になります。
夜勤の看護師は患者さんがきちんと寝ているか、意識状態は悪くないか、などラウンドしながら観察します。
また朝の覚醒状況も大事な観察ポイントです。
そのほかは食事や排せつなどの基本的なADLの介助がメインになります。
精神科専門病院についてもっと知りたい!
開放病棟や閉鎖病棟を兼ね揃えた精神疾患のスペシャリストたちが揃う病院です。
院内には開放病棟や認知症専門病棟、閉鎖病棟などがあります。
基本的に急性期の患者さんは閉鎖病棟に入ります。
閉鎖病棟で患者さんからの暴力を受けた経験がある看護師は7割とかなり高く、
常に危険が伴う場所であることがわかります。
そのために精神科で働く看護師には危険手当などが付与されています。
認知症病棟でも最近の高齢者は比較的体格が良く、体力のある人が多いので暴力を受ける場合があります。
バイトであっても業務の内容に大きな違いはありません。
どこで働くかによってその違いはありますが、医療行為は少ないです。
他の診療科に比べると危険が伴う、体力勝負の仕事内容となるでしょう。
単発夜勤バイトの相場は20000円~30000円/回です。
バイトでも精神科としての危険手当がつくこともあります。
開放病棟と閉鎖病棟って?
・開放病棟
一般的な入院病棟と何ら変わりはありません。
・閉鎖病棟
病棟の入口が施錠されています。
帰宅・退院要求が強かったり、妄想によって離院してしまいそうな方や
入院形態が任意ではない(措置入院や医療保護など)方がいるためです。
自傷行為があったり、周囲と共同生活が送れない、異食・拒食・過食などがある人も閉鎖病棟で観察します。
病棟内には保護室(隔離室)があります。
ここは度の超えた自傷行為や迷惑行為のある方が医師の指示のもと入室します。
この部屋は外から鍵がかけられますが、中からは開けられない仕組みになっています。
そして保護室入室中の患者さんの対応は必ず複数名で行います。単独でケアを行うことはありません。
一般の病院で勤務するときと大きく違うのはその鍵の扱いです。
出入りの時には必ず施錠が必要になります。万が一鍵をかけ忘れて患者さんが離院すれば一大事です。
こんな看護師が求められる
このように精神科では、体力の問題からも男性看護師のように腕力に自信がある人が重宝されますが
患者さんは男性ばかりではありません。
若い女性患者さんのなかには男性看護師ではなく女性看護師のケアを求める方もいます。
身体的な苦痛だけではなく心の痛みを理解してくれる看護師が求められますので、コミュニケーション能力が高さは重要です。
そして精神科の治療において重要なポイントは投薬になります。
なかには拒薬する方もいます。
どうして薬が必要なのか、患者さんにわかりやすく説明するために詳しい知識が必要となります。
バイトを考える前にきちんと考えてみよう
急性期だと場合によっては錯乱状態の患者さんから暴力を振るわれることもあります。
また精神的に不安定なことから心無い暴言を浴びせられることも覚悟しておかねばなりません。
基本的にはADL介助が看護のメインになるので自身の医療スキルは低下します。
それらを踏まえた上なら、精神科はやりがいがあっておすすめ
精神科では急変が少なく終業時間が安定しているので残業が少ないところも多いです。
長期間入院する患者さんも多いため、じっくりと患者さんに寄り添ってコミュニケーションを深めていくことができます。
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