看護師バイトにおいて受け取れる支援金と支度金の違いとは?
支援金、支度金とも、転職に成功した後に給付される一時金という性格があるという点では共通しています。
では、何が違うのかというと、その出処です。
支援金|一定の看護師転職サイトから受け取れる転職お祝い金
支援金というのは、転職サイトごとに呼び名が異なりますが、「キャリアアップ支援金」、「転職支援金」などのように呼ばれています。
この支援金というのは、転職サイトごとに規定で定められた条件(入職後6ヶ月経過後、アンケートに回答した方など)を満たした方に支給されます。
看護師転職サイトが転職支援金を転職者に支給するのは、あくまでも転職した看護師が新しい環境に早く馴染むよう支援することが目的です。
転職支援金を支給された看護師は、少しでも早く新しい職場環境に適応するよう努力する必要があります。
支度金|一定の条件の下、自治体や病院から受け取れるお祝い金
対して、支度金というのは病院もしくは自治体(市町村など)から支給されるお金です。
こちらも入職後に一定の条件を満たすことで支給されます。
金額帯としては、10万円~60万円が多いですが、多いところでは100万円というところもあります。
病院や自治体から支給される支度金は、支給条件も厳しめのところが多いのが特徴です。
一例としては、常勤職員(夜勤あり)で入職後、3ヶ月で支度金を支給、1年以内に退職した場合は全額返金というところがあります。
一般的には、支給金額が多いほど、入職後支給までの期間や最低勤務期間が長くなります。
また、支度金の場合は転職サイト経由での応募では支給されず、ハローワークもしくは直接応募によることという条件をつけている病院が大半です。
就職準備金貸付制度|一定の条件の下で返済が免除される貸付金
その他、就職準備金貸付制度としている病院もあります。
支援金と貸付条件は同様であり、希望者に一定金額を貸し付けて一定期間経過後に返済を免除する制度です。
自治体が支給する支度金の場合は、その自治体に引っ越すことを条件として、一定の金額を支給しています。
病院や自治体の支度金は、常勤職員(夜勤あり)で入職した場合という条件がついているのが大半です。
常勤(日勤のみ)もしくはバイト(非常勤)でも支給されるかどうかは、病院や自治体に確認することをおすすめします。
なぜ転職サイトを通じて転職すると、支援金がもらえるのか?そのしくみを解説します!
看護師転職サイトを利用して転職した場合に支給される支援金。
入職後一定の条件を満たした場合に支給されます。
どうして、転職サイトから支援金をもらうことができるのでしょうか?
それは転職先の病院などの医療機関から支払われる紹介料の一部を、転職者に還元しているからです。
転職サイトでは「最大○万円」などのように、支給額の最大値が記載されています。
その最大の金額が支給されるのは、常勤の正職員(夜勤あり)として採用された場合なので、注意が必要です。
看護師バイトで支援金は実際のところ本当に貰えるのか体験談を集めてみた!!!
看護師転職サイトから転職した場合に支給される支援金は、いつももらえるわけではありません。
支援金は予告なしに終了する場合があります。
ここでは、転職サイトでバイト先を見つけた看護師の体験談を掲載します。
バイト採用の場合の参考例として、お読みいただければ幸いです。
家庭の事情で、バイトしか選択できない状態でしたが、転職サイトを利用して、仕事を見つけました。
入職日から2ヶ月経過後に転職支援金が支給されるのですが、私はアルバイトなので1万円でした。(40代女性・東京都)
出産後、育児も一段落したので、バイトを見つけるために転職サイトを利用しました。
私が利用した転職サイトでは、入職後6ヶ月を経過すると、お祝い金が支給されます。
アンケートを記入した後で支給されるのですが、私の場合はアルバイト(非常勤)なので1万円が支給されました。(30代女性・千葉県)
一定条件を満たすと、転職支援金(お祝い金)を支給する転職サイトはいくつかあります。
しかし、その条件は厳しく、バイトの場合は支給の対象外となっているところがほとんどです。
バイト(非常勤)でも支援金が支給される転職サイトは何社かありますが、支給額は最低ランクです。
看護バイトで支援金を貰い、奨学金を返済するのも有り!? 支援金の平均額は?
2016年1月末現在で、転職支援金をもらうことができる転職サイトは、下記の5社です。
- 看護のお仕事
- 看護プロ
- メドフィット看護師ナース
- ナースJJ
- ジョブデポ
看護師転職サイト経由で転職した場合
- 転職支援金最大総額は10万円~40万円
- 5社の支援金の平均は21.4万円
日勤のみの常勤で採用された場合
- 支援金平均は5万円
- バイト(非常勤)1万円
病院の奨学金を借り残債がそんなに多くない場合であれば、常勤(夜勤あり)で採用されれば返済できる金額です。
しかし、残債が多い場合は支援金をもらっても返済しきれないことが多いのです。
よって支援金で返済するより、奨学金を肩代わりしてくれる病院を見つけた方が確実に返済できます。
転職支援金がもらえない求人や転職サイトもある?その違いはなに?
転職者が転職に成功した際に転職支援金を受け取れるのか受け取れないのかは、あくまで各病院や各転職サイトによります。
さらに同じ転職サイト内であっても、転職支援金が受け取れる求人と受け取れない求人と別れています。
この違いは、主に3つの問題が関係しています。
1)病院側が看護師の早期採用を希望しているかどうか
繁忙期が近づいている、急ぎで欠員を補充したい、転職者を専門部署に配属したい等々・・・
その理由は様々ですが、病院側に早期で解決したい問題がある場合は支援金を支払う傾向にあります。
支援金を払いをするのも、支援金を支払うのかどうかを判断するのも雇用主の病院です。
そのため、何らかの事情のある病院が支援金を払っていることが多いのです。
しかし裏を返せば、支援金を支払う病院は今すぐに看護師を採用したいと思っている証拠でもあるのです。
今すぐに転職したい看護師さんは転職支援金ありの病院を希望すると、すぐに転職ができる可能性もアップするかもしれません!
2)応募が殺到する可能性を懸念する病院は支援金なしを選ぶ
大きな病院や有名病院など、人気がありすぎる病院は支援金をなしにするパターンがほとんど。
応募が殺到してしまい、採用活動に時間がかかりすぎる懸念があるからです。
では、支援金ありの病院は人気がないのか?と不安になるかもしれませんが、そんなことはありません。
前述したとおり、早急に看護師の採用をしたい病院かどうかなど、複合的な理由がたくさんあるからです。
支援金があるから求人を受けるのをやめる、というのはあまりにも短絡的でもったいないことです。
あくまで支援金があるのかどうかは、病院側にとっても転職中の看護師側にとっても求人のおまけに過ぎません。
「支援金あり=人気のない求人」と決めつけるのではなく、「自分に合った求人かどうか」で判断しましょう。
3)「引越し費用の負担」など別の形でサービスを提供する転職サイトもある
転職サイトによっては「引越し費用の負担」「寮完備」「お友達紹介制度」など、違った形のサービス提供をしているところもあります。
「転職支度金」というのは、あくまで転職サイトのサービスの一例でしかないからです。
福利厚生制度の充実や、あなたに本当にあった求人かどうかなど、より重視したいサービスもあることでしょう。
さまざまなサービスや求人に触れてみると、きっと視野が広がりますよ。
支援金の有無だけにとらわれず、いくつかの転職サイトに登録して比較・活用することをおすすめします!
転職サイト複数登録のススメに関してはこちら>>派遣看護師探しは複数のサイトに登録しよう!そのメリットは?
支援金&支度金のここに注意!申請や受取期間にも条件あり
転職サイトから支給される支援金、医療機関や自治体から支給される支度金。
これらを受け取れるのは、数ヶ月先になります。
勤め始めたらすぐにもらえると思って、それをあてにして計画を立ててしまうとピンチになるかも知れません。
また転職サイトの場合、自動的に受け取れるのではなく自ら申請しなければならないところもあります。
この手続きを忘れて転職後1年過ぎてしまうと、もらえなくなってしまいます。
転職時にはいろいろな説明がありますから、ついうっかり…なんてことのないように、しっかり期日をチェックしておきましょう。
医療機関や自治体から支給されることのある支度金は、多くの場合決められた一定期間勤務する必要があります。
その勤務期間を満たさなければ、返金しなければならないと決められていることもあります。
この点も、転職時にしっかりとチェックしておきましょう。